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だっちん堂(死ぬまでガンダマー?)

だっちん堂(死ぬまでガンダマー?)

FAZZ or Full ArmorZZ

■■FAZZ or Full ArmorZZ

ガンダムセンチネルシリーズのナンバー1として発売されたキットは,フルアーマーZZガンダムですが,その発売過程は実は大変複雑なものでした。
ガンダムZZの劇中登場機体として発売された割には,カラーリングが違う,武器が違うなど様々な相違点があるため,購買者を始め様々な分野でも物議を醸したキットであったわけです。

劇中のフルアーマーZZガンダムとキットのフルアーマーZZガンダム,そしてセンチネルのFAZZとの関連(設定の顛末)は,以下のようなものです。
記憶と資料を基に記述してますので,間違いがある可能性もありますm(_ _)m


1.アニメ誌等でZZガンダムのパワーアップとしてフルアーマーZZガンダムの画稿が公開される。

2.作中に登場するも,プロポーション,カラーリングの影響で,複数のアニメ誌で,「フィルム未登場」と誤記される。

3.ニュータイプ'87/04で特集。作中に登場していることが説明され,明貴美加氏の書き下ろしで,メガランチャー付の機体が公開される。(カラーリングは,TV版のもの)
※メガランチャー自体は,1/100ZZガンダムの組み立て説明書に掲載されていた画稿のアップデートとの説明。

4.モデルグラフィックス'87/03~04で,1/100のフルアーマーZZガンダムが,牛久保孝一氏の手によって作例として発表される。カラーリングは,彼のオリジナルで,白を基調としたもの。

5.Zガンダム,ガンダムZZでキット化が没となったMSとオリジナルのMSのキット化というスタンスで,ガンダムセンチネルシリーズを開始すると告知。
モデルグラフィックス'87/06で,スプリームガンダム(現Sガンダム)と共に大々的に告知が行われ,第1弾としてフルアーマーZZガンダム(87/08発売),第2弾としてクィン・マンサ(87/09発売),スプリームガンダム(秋頃発売),が告知される。(なお,この時点で,7点ほどのキット化の予定とのこと。)
また,フルアーマーZZガンダムは,内部のZZガンダムも新設計のキットであるとの記述も見える。

6.フルアーマーZZガンダムが発売される。だが,既存の1/144キットに増加装甲,メガランチャーを追加する仕様となった。さらに,センチネルオリジナルのストーリー(後のMG版アリスの懺悔とは別物)が検討され,シリーズのオリジナル要素として,カラーリングの変更が行われ,文芸担当となったMG側から牛久保氏の作例のカラーリングが提案,採用される。

7.逆襲のシャア,ポケットの中の戦争のキット化のため,ペンディング。(・・と表向きはされているが,フルアーマーZZガンダムが思った以上に動かなかったためのペンディングとの説もある。)

8.モデルグラフィックスにおいて,88/10より,ガンダムセンチネルの連載開始。(88/09はプレ)
キットで発売されている,フルアーマーZZガンダムを採用することとなり,3機が運用されたとの設定となる。(カラーリングは,キット準拠)

9.逆襲のシャアのキット化が終了,再びセンチネルシリーズのキット化にゴーがかかる。(顛末は,MG誌別冊を参照のこと)
モデルグラフィックス本誌で,Sガンダムの組み立て説明書の解説に準じた「センチネル版FAZZ」の組み立て説明書の解説を付録として付ける。
このときは,まだフルアーマーZZガンダムに近い形状であった。

10.ストーリーの展開が進むにつれ,センチネル系のMSのラインが整い始める。FAZZの作例をモデルグラフィックス本誌で行う際に,牛久保孝一氏のフルアーマーZZガンダムを改修することになったが,この際にほぼ現在のFAZZのデザインラインが完成する。

11.ガンダムセンチネル別冊などで目にすることのできる設定画としてFAZZが起こされる。

12.GFFで,設定画ベースのFAZZの商品化。マスターグレードで,フルアーマーZZガンダムベースのFAZZ商品化。


現在入手できるFAZZは,従って後に起こされた設定画ベースの商品と,当初の成立過程に準じたフルアーマーZZガンダムベースの商品があることになります。前者が,GFFによるFAZZで,後者が,マスターグレードのFAZZと考えるといいでしょう。


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